私たち開成ジュニアアンサンブルは、小学生・中学生・高校生のために、ビッグバンドという音楽形態で、合奏の楽しさや、仲間と音楽に打ち込むことの喜びと感動を味わいながら、協調性や集中力を育んでいく音楽的情操教育と、特色ある地域音楽文化の醸成の2つを目標に掲げ、2011年4月に結成されました。
地域に愛される楽団として、代表・本澤尚之をはじめとする地元音楽家による指導のもと、開成町立開成南小学校の音楽室を拠点に毎週木・土曜日に練習しています。
団体名 | 開成ジュニアアンサンブル |
設 立 | 2011年4月7日 |
所 属 | 開成町文化団体連絡協議会、南足柄地区演奏団体連盟、日本ステューデントジャズ教育協会 |
代表者 | 本澤 尚之 |
対 象 | 神奈川県開成町および近隣の市町に居住する小学4年生から高校3年生まで |
会員数 |
小学生バンド ブルーバーズ 26名 中高生バンド スーパーブルーバーズ 29名 育成会員 49名 技術委員 4名 (2021年1月現在) |
沿 革 | 2011年4月 小学生器楽合奏団として開成町に発足 2012年4月 ビッグバンドに転向 2014年4月 開成町の近隣市町へと対象を拡げる 2015年9月 宮城県に遠征し、石巻ジュニアジャズオーケストラと交流 2016年1月 第25回スチューデントジャズフェスティバルでJAJE会長賞を受賞 2016年4月 中高生ビッグバンドを新設 2016年8月 八丈島ジャズフェスティバル2016に参加 2016年10月 第25回ハママツジャズウィーク スチューデントジャズフェスティバルに東日本代表として出演 2017年1月 開成町 芸術文化スポーツ奨励賞を受賞 2019年8月 第2回ステューデントジャズコンテストでJAJE会長賞を受賞 2019年9月 宮城県に遠征し、石巻ジュニアジャズオーケストラと交流 2019年10月 第28回ハママツジャズウィーク スチューデントジャズフェスティバルに東日本代表として出演 2020年1月 開成町 芸術文化スポーツ奨励賞を受賞 |
これまで共演したアーティスト | ハクエイ・キム(P), 福井ともみ(Pf), 高瀬龍一(Tp), 宮崎達也(Sax), 片岡雄三(Tb), 阿野次男(Ds), 東京スカパラダイスオーケストラ, 八巻綾一(Sax), エリック・ミヤシロ(Tp), MF Tribute Band, CJC Blue Ensemble |
Q. 結成のきっかけは?
A. 2010年に開成町立開成南小学校が開校し、地域に楽器を演奏できる音楽室や多目的ホールなどが一般に開放されたのを機に、器楽合奏団として2011年4月に発足しました。初期メンバーは2〜5年生10名でした。
埼玉県や千葉県など、他県の小学校には金管バンドクラブのように、小学生が「合奏」という形で音楽に打ち込める場所が多く見受けられますが、この地域には学校内外にクラブがなかったため、中学校の吹奏楽部や合唱部などへとつなぐような、ひいては地域の音楽文化の裾野を広げる活動の一つとなれば良いと思い、結成しました。
Q. なぜビッグバンドなのですか?
A. 当初はリコーダーや鉄琴などを用いた器楽合奏団として活動し、その後吹奏楽・金管バンド・ビッグバンドのいずれかに移行しようという計画でした。地域の学校にある使われなくなった管楽器をいくつか借り受け、楽器を揃える目処がたった1年後に、「少ない人数でも合奏ができる」「バスドラムやティンパニ、チューバなどの大型楽器を使わない」「もともと私達指導者の専門分野がジャズである」等の理由により、ビッグバンドに移行しました。
Q. 小学生バンドと中高生バンドに分かれているのはなぜ?
A. 当初から、いつかお兄さんお姉さんバンド(高校生バンド)を作りたいと考えていましたが、小学生バンド結成6年目の2016年に、かつての卒団生や他校の生徒、卒団したばかりの中学1年生に声を掛け、中学1年生〜高校3年生の14名でようやく中高生ビッグバンドを結成することができました。小学生バンドで培ったジャズの演奏指導をさらに発展させ、即興演奏(アドリブ)などを取り入れた、より芸術性の高い演奏ができることを目標に掲げています。
Q. 初めて楽器に触れる人の割合は?
A. ブルーバーズの新入団員のほとんどは初心者です。ただし、今では、入団前にあらかじめ楽器を習う子も増えています。
スーパーブルーバーズの新入団員のほとんどは楽器経験者です。約8割がブルーバーズ経験者で、残りの2割が吹奏楽やマーチングの経験者です。
Q. 楽器の練習はどのように行われているのでしょうか
A. ブルーバーズの練習時間は毎週木曜日2時間で、毎週土曜日2時間を自主練習としています。チームワーク確立のため自主練習には全員参加するようにお願いしています。各家庭での練習にも、ご家族が協力してくださっています。
スーパーブルーバーズの練習時間は毎週土曜日2時間のみですが、他にもブルーバーズの練習時間内であれば、別室で自主練習ができるようになっています。ただし、部活動や学業との両立のため、自主練習に参加する団員はかなり少ないのが現状です。
Q. 地域ではどのように受け止められてるのでしょうか
A. 開成町は、神奈川県で一番面積の小さな町ですが、子育て支援の充実や、“田舎モダン”という地域のブランディングが功を奏し、人口増加率が県内トップとなっています。そんな中で、新興住宅街である みなみ地区の街開き式に出演したことをはじめとして、町の一大イベントである「あじさいまつり」「文化祭」など、出演の場が広がりました。
結成5年目からは、横浜ジャズ協会など、多くの方々の支援をいただきながら、仙台市、石巻市、八丈島、浜松市、さいたま市などで行われるジャズフェスや大会等に出演する機会が増え、地域の方々からは、「開成」の名を全国各地に広めている、という評価をいただいています。
Q. 練習や活動を通じて、団員たちはどのように成長していきますか?
A. 入団した小学生たちは、心身の成長とともに楽器も上達していきます。どの管楽器も最初は重くて息苦しいものですが、1年も経つとみんな立派に吹きこなせるようになります。6年生も近くなると、ソロを担当する子も現れます。ソロへの憧れも、上達への後押しとなっているようです。
中高生バンドについては、音楽系の部活動と同様に、技術の研鑽だけでなく「人づくり」への効果があると思います。特に高校生になると、メロディにジャズ・フィーリングを加えたり、簡単な即興演奏(アドリブ)ができる生徒も現れてきます。楽譜に書いていない表現を『考える力』、アドリブソロで『自己主張する力』という、現代の教育課題『主体的に考え、行動する力』にも当てはまる能力を養うにはジャズは最適だと感じます。
いずれのバンドも、練習時間外でもかけがえのない友達として、学校学年性別を問わず仲良くする姿が印象的です。