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  • 部活動の地域移行と社会教育

    開成ジュニアアンサンブル開成ジュニアアンサンブルは、もともとこの地域の小学校に金管バンド等のクラブがなく、小学生を対象とする音楽団体もなかったために作られた団体である。地域の音楽活動の裾野を少しでも広げて、中学校以上の吹奏楽部や合唱部、ひいては地域のさまざまな音楽活動につないでいこう、という狙いもあった。

    2018年4月、国の「働き方改革」法案が国会で可決されたのに関連して、現在部活動のあり方が議論されている。既に部活動休養日が各学校で実施され、活動時間が大幅に減った部活動も多いことだろう。その上、文科省は中間まとめに「将来的には学校単位から地域単位の取り組みにし、学校以外が担うことも検討する」と盛り込んでいて、今後部活動の社会教育への移行が部分的にでも進む可能性が出てきた。では、音楽系の部活動が社会教育へ移行する場合、どのような問題が起こるのか、また、そもそも青少年を対象とした音楽系の社会教育団体にはどのような課題があるのかを、主に当団を例に挙げて考察してみた。(2019年1月 代表)

    表1 部活動と社会教育団体の比較

      部活動 社会教育団体
    練習場所 学校の音楽教室、普通教室等 公共施設等
    練習時間 週5日以内(平日は1日、土日は1日休養日)
    平日は1日2〜3時間、土日は1日3〜4時間など
    週1〜2日
    平日は1日2時間、土日は1日3〜4時間位
    その他、家庭での自主練習
    大型楽器の
    保管場所
    部室、音楽教室、音楽準備室等 指導者の自宅、貸し倉庫、楽器運搬車など
    施設の倉庫に保管してもらえるケースもある
    (青少年団体の場合このケースが望ましい)
    管楽器の
    保管場所
    部室、音楽準備室等 基本的に団員の自宅
    送迎 通常は登下校と一体なので不要 場所と時間帯によっては安全のため保護者による送迎が必要
    特に小学生の場合楽器が大きくて重いので送迎は必須
    練習時の
    楽器運搬
    児童生徒および教員が移動
    小学校では保護者が移動するケースも
    指導者や保護者が自家用車等で運搬
    施設内は児童生徒が移動
    指導者 顧問(教員)、外部指導者 指導者、外部指導者
    コンクール等 学校単位で出場 出場枠が学校単位のみのコンクールには出られない
    小学生団体なのに一般の部でコンクールに出場するケースもある
    楽器・楽譜
    購入費
    学校予算(公費)、部活動費、保護者会費、顧問 団費、助成金(備品が対象となる助成金はまれ)、指導者

    社会教育へ移行する際の諸問題

    練習場所の確保の問題

    開成ジュニアアンサンブル多くの自治体では、社会教育団体登録をすれば公共施設での練習が可能になるが、学校の部活動のように大型打楽器や練習用機材の保管をしてくれないので、楽器運搬車や多くの人の手が必須となる。当団のようなジャズバンドなら、ドラムセットとベースアンプ、ピアノがなければキーボードだけで済むが、吹奏楽や金管バンドであれば、ティンパニ、シロフォン、グロッケンシュピール、バスドラム等の大型楽器を毎回運び入れなければならず、相当な困難を伴う。部活動の社会教育への移行を検討する場合、その点をクリアしなければならない。

    練習時間の確保の問題

    働き方改革に関連して、部活動に休養日を設けるようになった学校が多いと思うが、社会教育団体はもともと練習時間が週1〜2日程度、1日2〜4時間程度と限られていることが多い。部活動が日々の朝練で基礎力を上げている一方で、社会教育団体では、各家庭での自主練習、あるいは両立する吹奏楽部での基礎練習に頼っている状態である。マンション等住宅事情によっては、マウスピースのバズィング、フィンガリング確認、スライドの素振りなどしかできない団員も多い。そのため、基礎力の足並みを揃えるのが難しいのが現状である。

    楽器の保管場所の問題

    開成ジュニアアンサンブル社会教育団体では、学校のように部室等に大型楽器を保管することができないので、指導者や関係者の自宅や貸し倉庫等に置かなければならない。まれに、いつも練習に利用している公共施設の倉庫に置かせてもらえるケースもあるようだが、当団の場合それができないのが現状である。また、児童生徒の使用楽器も毎回持ち帰ってもらう必要がある。チューバやユーフォニアム、バリトンサックス、バストロンボーン、ストリングベースなどの比較的大きな楽器の児童生徒は、保護者の送迎が必須となる。

    コンクール等への参加の問題

    コンクールやコンテストへは学校単位でしか参加できない場合が多い。吹奏楽連盟の場合、小学校では地域差が大きいし、高校は学校による差が大きいが、中学校は比較的うまくいっているから全体として変えづらくなっているのかも知れない。そのため、小学生のみのバンドなのに一般の部でコンクールに出場するケースもある。マーチング、あるいは軟式野球やサッカーのように、地域団体(クラブチーム)と学校とが対等に参加できる規定が望ましい。幸いなことにジャズバンドの場合、学校と地域団体が肩を並べて参加できるケースが多く、心置きなく挑戦できる環境が整っているといえる。

    楽器・楽譜購入費の問題

    学校の部活動であっても、十分な予算が確保されるわけではないと思うが、社会教育団体の場合、通常は公費の補助がないため、団員から集金した「団費」や応援してくださる地域の方の「賛助会費」、演奏会プログラムの広告費が主な財源となる。当団の場合、2018年にニッセイ財団からバリトンサックス1本の助成を受けることができたが、備品が対象となるそのような助成はなかなか受けることができないのが現状である。

    【2019年6月追記】
    ◆2年間の予算確保により、団専用の軽バンを購入した結果、練習のための楽器運搬はこの1台でまかなえるようになった。
    ◆論文「市民吹奏楽団の練習場における演奏空間と楽器の搬入に関する考察」(2009年9月 川本直義、清水裕之 著)では、『楽器を施設に保管することは、楽団にとっては重要な要素であるが、施設からは否定されるか、黙認されるかである。』『楽団の活動によっては、地域への公共性があると解釈すれば、共同ルールも考えられるのではないだろうか。文化団体の公共性を明らかにし、持っている公共性に対し優遇を作り出すルールが考えられないだろうか。』としている。

    【2021年6月追記】
    神奈川県教育委員会の視察を受け、改めて当団を客観的に見直して、気付いたことを追記します。
    ◆小学生団体としての当団は、地域の他のスポーツ団体と同様に独立した活動ができているので、「地域部活動」として成功していると言える。
    ◆中高生団体としての当団は、学校の吹奏楽部と兼務している中高生や、元吹奏楽部で基礎力が付いている高校生が主体であり、なおかつ週に1日4時間しか練習時間が取れていないことから、基礎力の形成を学校吹奏楽部に依存していると言え、「地域部活動」として成功しているとは完全には言い難い。
    ◆活動場所である開成南小学校は、一般開放エリアが明確に分かれていて、夜間・休日はシャッターも閉まるし管理人も常駐する。音楽準備室も利用できないので、ピアノ・机・椅子等以外の備品は一切使用できない。そのため、楽器や機材を練習ごとに運び入れている。最初はそのことを煩わしく感じていたが、結果としては責任の所在が明確になるメリットがあると考えられる。
    ◆大型打楽器などが必要な吹奏楽・オーケストラ等に関しては、まず、授業と地域部活動で使う備品を徹底的に区別し、空き教室や倉庫等に活動用の備品を保管・施錠し、放課後・休日の活動時間のみ、音楽室等に運び出して使用する、という方法を提案したい。

    【2024年4月追記】開成町部活動地域移行事業への協力について
     開成町立文命中学校では、11の部活動のうちサッカー部と吹奏楽部について、令和6年度の休日の部活動の地域移行を先行して行うことになり、そのうち吹奏楽部について当団が協力することになりました。
     具体的には、休日の部活動を一般社団法人 開成町総合型地域スポーツクラブが開成町から請け負い、そのうち吹奏楽部について、当団がコンテンツパートナーとして協力する形になります。令和5年4月からの休日午前中の3時間、代表の本澤尚之が通常練習(コンクール等、吹奏楽連盟関連イベント以外)の指導に加わる予定です。
     この取り組みについては、一定期間の実践後に改めてレポートしてみたいと思います。

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